やわらかでつややかな風合いがファンのこころをワシづかみにするファイヤーキング。しかし、その魅力は、独特の質感だけにあるのではありません。ファイヤーキング好きがハマってしまう理由は、広大無辺なそのラインナップによるところが大きいのです。
 アメリカで出版されているコレクターズガイドを見ただけでも、そのシリーズはざっと50種類以上。マグやプレートなどのアイテム数もかるく20種類を数えますし、カラーリングのパターンだって20種類ぐらいはあるはず。これに、マグやボウル、灰皿の一部にみられるような、いったい何パターンあるのか想像すらつかないアドバタイジングもの(いわゆる広告がプリントされているタイプ)もあるのですから。
 手に入りやすいものから絶滅危惧種のようなレアものまで、とにかく「底なし」のラインナップ。これほどコレクターごころが刺激される品も珍しいのではないでしょうか。

刻印が物語るファイヤーキングの歴史 BackStamp
ファイヤーキングの裏底面には「バックスタンプ」と呼ばれる刻印があります。製造年代によって刻印の種類が微妙にちがうので、これを見れば自分の手にしている製品がいつつくられたものなのかが大体分かります。とはいえ、ここで紹介する以外にもさらに数パターンあると言われていますし、刻印のないものもあります。また、バックスタンプが逆版になっているレアものも。ファイヤーキングの裏側は、30数年にわたるアンカーホッキング社史の横顔とも言えるのです。
1940年代初期
もっとも初期の刻印。写真はサファイヤシリーズのカスタードカップより
1942〜1948年頃
シンプルな、ごく初期のタイプの刻印。このスタンプはかなりレアです
1940年代中期〜1950年代初期
初期の刻印とちがい「Fire King」がロゴマークになりました
1940年代後期〜1950年代
さらに時代が推移すると「GRASS」から「WARE」へ文字が変更に
1950年代初期〜1960年頃
製造国名「MADE IN U.S.A.」が加わりました。ワールドワイドになった?
1960〜1970年頃
上にある謎の点が特徴的。点や数字は工場の識別とか言われていますが…
1960〜1970年頃
アンカーホッキング社のシンボル、アンカー(錨)マークが加わりました
例外
刻印が逆版に。いつ頃の製造かは不明ですが、けっこうレアです

ファイヤーキングシリーズ編年史 Chronicle
50種類以上もあるファイヤーキングのシリーズ。そのすべてはとても紹介しきれませんが、代表的なものだけを年代順にまとめてみました。「このシリーズが店頭に並んでいたのは、
こんな時代だったんだ」なんて、ちょっとむかしに思いをはせてみませんか?


 ファイヤーキングを扱っているお店は国内にもけっこう増えてきています。アメリカから日本に送ってくれる通販サイトもありますし、国内外のオークションでもかなり出品されています。ただし、基本的に1点ものが多い商品。まだまだ人気も高いので、すぐ品切れになる場合も。だから、お店やネットをこまめにチェックするのが、ステキな「出会い」のコツと言えるでしょう。もちろん、信頼できるお店との出会いも大切。欲しいアイテムが決まっている場合は、お店の人に入荷状況を教えてもらったり、買い付けの時にお願いするのも手です。

レア度をたしかめる Rare? Common?

★★★★★
★★★★
★★★
★〜★★

お店によって指標はまちまちですが、一般的には★で格付けすることが多いようです。五ツ星はレア度最高! 見つけたら、買える値段であることを祈るべし これもほとんど見つからない希少種。日本でもアメリカでもたまにお店やオークションで見かけますが、ン万円〜ン十万円とかとてつもない金額だったり… 国内価格で、たとえばマグなら1万円ぐらいのものがこれにあたるでしょう。人気のターコイズはアメリカでも少なくなってきたので、そろそろこのクラスかも もっとも一般的なもの。アドバタイジングマグで言えば、途方もなく大量につくられたマクドナルドなどがこれ。アメリカでは数百円〜千数百円で購入可能

 ファイヤーキングを集めはじめたばかりのとき、皆さんが気になるのは、やはり「コンディション」ではないでしょうか? ここでは、おおよその状態を紹介していますが、やはりそれを決めるのは売る側の主観です。売り手にとっては多少のクラックやシミなど当たり前の商品でも、買い手にとってはその「多少」具合が気になるもの。なので、ほんのちょっとの行き違いでトラブルになるケースもままあります。しかし、そこはやはり中古品の世界。しかも、ものはすべて、あの大らかな国アメリカからやってくる日用生活用品。買い手の側も、多少の辛抱は必要かもしれません。
 もちろん、あまりに悪質なケース(国外のオークションなどでは信じられないケースを聞いたこともあります)もありますから、多少の辛抱の度合いを超えたものに関しては泣き寝入りしないよう、くれぐれもご注意を。
 とにかく、ファイヤーキングは日用品。少しぐらいのヘタリ感は、愛すべき個性と割り切って、どんどん使いましょう。食器は、やはり食器として使ってあげるのがいちばんですから。もちろん、デッドストックのミントを手に入れたなら、ディスプレイする楽しみ方もありますけど…コレクターの道を歩めば、きっといつかどこかでステキなミントに出会えるはず。

コンディションを知る Condition

1.Mint 2.Excellent 3.Very Good 4.Good
一度も使っていない、未使用のものです。箱入りのまま残っているものはマニア垂涎の品。ただし、製造時のキズがあったり、保存状態によってはシミのある場合も 使用感がほとんど見られず、非常に保存状態のよいもの。ヒビや欠けがまったくない状態のことを指します。良心的なお店ではこのクラスのみをおもに扱っています 多少の使用感がある状態。色落ちやシミ、ヒビや欠け、割れ、キズなどがあっても、見た目にはあまり目立たないものです。もっとも一般的な中古品といえるでしょう コレクターの世界で「Good」とは普通かそれ以下の状態。使用感やキズがありますが、日常づかいに支障はありません。MintやExcellentと組み合わせてさらに安くなる場合も

 昼下がりや休日のひとときにティータイムをステキに演出してくれるのが、美しくてキュートなカップ&ソーサー。
 このアイテムは、ファイヤーキングでもけっこういろいろなシリーズがつくられています。様々な色・柄・形がそろっているので、自分だけのお気に入りを見つける楽しさも広がります。
 レストランウエアシリーズにはすこし値の張るものがありますが、基本的に安価で手に入りやすいのも、魅力のひとつ。ただし、4〜6個ぐらいのセットでそろえるのはわりとたいへんかも。おそろいのソーサーがなくて、カップだけ売られているなんてこともよくあります。まずは比較的そろえやすいジェードや、花柄プリントなどから買い足していきましょう。お客さまのおもてなしに、さりげない効果を発揮するかもしれませんよ。

カタチ・カラーで選ぶ
シリーズによって個性もいろいろ。そこがコレクターにとってたまらない魅力になっているんです。色のバリエーションや微妙なカタチの違い、プリントのあるなしなど、集める楽しさが広がります
Swirl/スワール
ピンク
Shell/シェル
ジェード
Laurel/ローレル
グレー
Charm/チャーム
アズライト
Restaurant Ware/レストランウエア
ホワイト
Swirl/スワール
アイボリー
Turquoise Blue /ターコイズブルー
Primrose/プリムローズ

 ファイヤーキングの魅力は集めること、使って楽しむこと。ミルクガラスのやさしい肌ざわりだけでもとってもステキなのに、これだけのバリエーションがある商品なんてそんなにお目にかかれないものです。しかも、カップ&ソーサーの場合、12ピースセットや、ディナーウェアとのセットなどの出物が見つかることもしばしば。そうしたセットが並んでいるのはとても壮観です。お気に入りの色・柄・カタチが見つかったら、ぜひセットを探してみては。単品を集めるだけでは得られない喜びに包まれること請け合いです。
Copyright © 2008 by CountryFan, All rights reserved.