横浜の海を遠くに望む高台にあるNさんのキッチンガーデン。お客様へのおもてなしは、庭で取れたハーブで作るハーブティーや手作りジャムです。約100坪のお庭からいただく贈り物は訪れる人をいつも感動させてくれます。
 キッチンガーデンとは、欧米諸国で注目のガーデンスタイルのひとつです。「台所で使う食材を植えた庭」、いわば家庭菜園ですが、単なる野菜畑とは少しニュアンスが異なります。「野菜やハーブ、草花、果樹などを組み合わせた、ちょっとオシャレ な菜園」のことで、フランス語ではポタジェと呼ぶこともあります。安全で新鮮な旬 の食材が身近にあるのも魅力ですね。さあ、Nさんのキッチンガーデンでは、どんな 食材に出会えるのでしょうか。



アプローチのランタナ

 Nさんのお庭を訪問したのは、5月の下旬。親しい方をお呼びしてオープンガーデンを一週間ほど行うと聞き、私もお仲間に入れていただきました。約100坪もある高台のガーデンには、何種類かわからないほどのハーブやベリー類、野菜たちがさわやかな初夏の風を受けて、元気に育っています。3方向さえぎる物がないガーデンの日当りと風通しは最高。おかげで害虫や病気も少ないといいます。

 Nさんがこの場所に家を建てたのは17年前。高台のため、土地を造成するところから始まりました。当然敷地の土は後から入れたものなので最初から耕されたような状態。植物の生育は日当りと風通しとそして土に左右されますが、Nさんのガーデンは、最初からこの条件を充分すぎるほど満たしていました。さらに自家製の堆肥は植え替えのたびに欠かしません。どうりでどの植物も生き生きしているはずですね。



自家製のアイスクリームと
ブルーベリーソース
 春にはサヤエンドウやサヤインゲン、ルッコラやマスタードグリーンなどの葉ものが育ちます。初夏はベリー類の収穫シーズン。ラズベリー、マルベリーから始まって、グーズベリー、ブラックベリー、ブルーベリーと続きます。ベリー類は、次々と時間をかけて毎日少しずつ熟していくので、収穫が始まると毎日忙しいと言います。ブラックベリーは6月下旬から、つい先日まで収穫していました。この何種類ものベリー類はジャムにしたり、ソースにしたり、果実酒にします。この日もラズベリーソースをかけた、自家製アイスクリームをご馳走してくださいました。

マルベリー(桑)
真っ赤なラズベリー
まるで緑の風船。グーズベリー
たわわな実。ブラックベリー
ブルーベリーも元気
アーチはハニーサックル その奥左サヤインゲン
右サヤエンドウ



奥からルバーブ、ラベンダーヤロー
 夏にはミニトマト、ニガウリ、トウガラシ、モロヘイヤ、ミニかぼちゃを収穫、ユズやレモンもたわわに実ります。もうすでに秋の準備も始まっているとか。ブロッコリーや菜っ葉類の種まきをし、かわいい芽が出始めたそうです。野菜類は種をまくことが多いのですが、今年のミニトマトは昨年のこぼれダネから育ったもの。カボチャも美味しかったものの種をまくといいと教えてくださいました。「秋になってトマトの苗を整理するときには青いトマトをジャムにするとおいしいのよ」とNさんならではのとっておきのレシピも紹介してくれました。「お店に青いトマトは売っていないから、自家製でオリジナルでしょ」と微笑みます。 Nさんはいつも色々な事を惜しげもなく教えてくださいます。
エスニックな風味コリアンダー
抗アレルギーで注目。花粉症や
風邪に効くといわれるエルダー
ベルベットのような風合い。
ミントゼラニウ
風に揺れるスティパ(エンゼルヘアー)手前はフェンネル



真っ赤な色が可愛いアブチロン
(別名ウキツリボク)
 さらに感心するのは、手作りのおもてなし。お庭を案内しながら、お客様に好きなハーブをいくつか摘んでもらい、その方ならではのオリジナルブレンドのハーブティーを入れてくださいます。ハーブの先生もされているNさんのレクチャー付ですから、皆さん大感激。ハーブソーセージなどの洋風のメニューはもちろん、天ぷらやおひたしなどの和のレシピ、さらにはお菓子までと、レパートリーは幅広く、染色やクラフトまでこなしてしまうといいますから驚きです。でも、自分で育て、使いこなす生活は、Nさんにとって自然なこと。主婦や母親としての経験をプラスしたお教室や講習会では「育てる・作る・味わう」をコンセプトにした生活に即した内容で、多くのファンもいるのです。

 この日も生徒だった方がいらっしゃっていました。Nさんを慕って、庭木の手入れやお菓子を持ってくる方たちもいるそうです。

クリーム色と紫の絶妙な組み合わせ。
リトルルチアとランタナ

 ガーデニングを通じたお友達や知り合いが増えるたびに思います。「庭は一人で満足するのではなく、ガーデニング好きの仲間との交流や情報交換の場にしたい」と・・・。

Nさんはガーデンデザインも勉強されました。直筆の植栽図です
 

人気のキッチンガーデン。いかがでしたか?
Nさんは本当にマメな方。やるならここまでやらないと・・・
と日頃ほったらかしの我が家の庭を振り返って
“ただただ反省”・・・でした
BACKHOME
Copyright © 2008 by CountryFan, All rights reserved.