“ピサンキ”ってご存じですか。
きっと、お初にお耳にされる方も多いのではないでしょうか。

“ピサンキ”とは、
ウクライナで伝統的に作られているイースターエッグのこと。
イースターエッグは、キリスト教のお祭り・イースター(復活祭)において欠かせない
「命の象徴」として、その伝統は大切に受継がれています。

特に繊細で美しいデザインの“ピサンキ”の虜になったピサンキファンは、
実は日本にもたくさんいらっしゃるんですよ。

そこで、イースターを間近にひかえた今回は、若手ピサンキ作家の飯野 夏実様より、
数々の作品と共に、“ピサンキ”の魅力について伺いました。




ウクライナのイースターエッグ“ピサンキ”

“ピサンキ”(pysanky)とは、元々、旧ソ連・ウクライナ地方の伝統工芸品。現在では、イースターには欠かせないイースターエッグとしても、世界中で知られるようになりました。キリスト生誕以前より「大きな力が卵に存在する」と信じていたウクライナの人々は、長い冬の束縛から地球を解放し、新しい希望・生活・繁栄を約束する春の始まりの象徴として卵に装飾を施していたと言われています。

 
古代より受継がれてきた、ろうけつ染と同じ手法・「ワックス(蜜ロウ)-防染剤処理法」、幾何学模様などの精緻な模様に特徴がある“ピサンキ”は、イースターエッグの中でも特に美しいものとして注目されています。


現代“ピサンキ”は、親しい友人同士の贈り物として交換し合ったり、飾り物として使われています。 ですから、卵には、贈る相手に対する気持や、自分の願いを込めて絵を描くようで、実は模様にもそれぞれ意味があるとか。また、地域独特の伝統的な模様もあるようです。
“ピサンキ”は、一見大変難しそうに見えますが、簡単な作品であれば2〜3時間で完成させることができるとか。最後に、蜜ロウを取り除く前の卵は、染料や蜜ロウでほとんど真っ黒な状態であることから、蜜ロウを取り除き、下から美しい模様が姿を現す瞬間を想像しただけでもドキドキしてくるような気がしませんか。

主に赤、黒、黄色などを使い、はっきりとしたした模様のものがウクライナの伝統的な模様の“ピサンキ”ですが、下の和風模様や、淡い色の2色染めのものは、飯野さんのオリジナル。柔らかくい心和むこちらのデザインもてとも個性的でセンスが光りますね。




ピサンキを作ろう!

【 材 料 】

  ・卵
  ・鉛筆
  ・染料
  ・蜜ロウ (写真1の手前の黒いかたまり、=ワックス)
  ・キストカ(kistka・細、中、太、模様を描くための鉄筆)
  ・ロウソク(蜜蝋を溶かすため)
  ・オイル (艶出し、保護のため、ニスでもOK)
    ※日本では入手しにくいピサンキの道具、材料、本などは、海外のサイトから入手可!

【 あると便利なもの 】

   新聞紙、タオル(着色しても構わないもの)、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、
   使い捨てビニール手袋、綿棒、ラック(卵を乾かすときに固定させるため)

  

【 作り方 】
 
 卵に鉛筆で薄く下書き
     ↓
 キストカに入れ、ロウソクの炎で温め溶かした蜜ロウで、下書きに沿って模様を描く(写真 2)
  (蜜ロウは染料を弾くことから、最初に卵へ直接キストカで描いた部分は、最終的に卵の
   地肌の色・白で残ることに)
     ↓
 スプーンに乗せ染料に浸ける(写真 4)
     ↓
 全体にむらなく染まったらタオルで水分を拭き取る
     ↓
 再びキストカで模様を描き加える。(この場合は、描いた部分が黄色になる)

  
     ↓
 緑に染め(写真 6)、さらにキストカで模様を描き加え、赤、黒(写真 7.8)の染料も同様に
 繰り返す。 (
染料は薄い色から順に染めるのが鉄則で、最後に浸けた色が地の色に)
     ↓
 ロウソクの炎に卵を近づけて、蜜ロウを全て溶かし拭き取る
 (写真 9 は一部だけ拭き取ったところ)
  
空の卵は簡単に蜜ロウが溶けるので、ロウソクであぶりすぎて卵を焦がさないよう要注意!
     ↓
 完全に蜜ロウを拭き取ったらオイルやニスなどを塗り完成!


 ※卵の中身はどうするの?

   卵に小さい穴を開けて出しますが、本格的になる
   と、卵の中身抜きの道具(エッグブローワー)を
   使うようです。
   中身を出すタイミングは、染めてから出す方法も
   ありますが、慣れないうちは初めに出し、中を
   洗って染めることをオススメします。
   染める前に中身を出すと、軽くなり染料に沈みに
   くいのが難点でもあるのですが・・・何よりも、
   立派に完成した後、中身を出す際失敗してしまっ
   たら・・・悲しいですからね!

   ちなみに・・・伝統的には、復活の象徴としての
   意味合いから、半永久的にピサンキの中身は抜か
   ないのが正当だとする説もあるとか。

   ただし、完成後、随分経って割れてしまったら…
   想像するのも怖い気がしますが、どちらにせよ、命の象徴なのですから、割らないように
   卵のお取り扱いは慎重に!


 ※卵もいろいろ



ピサンキの主材料となる卵は、日本では鶏の卵が使われることが多いのですが、外国では、グースや烏骨鶏などの卵も一般的に使われています。中でも、大きいものではダチョウの卵から、小さいものではウズラの卵まで、大小様々、バラエティに富んだ作品たちが人々の目を楽しませてくれますよ。

ちなみに、上の写真は、ウズラの卵を使ったピサンキ。親指と人差し指の二本で簡単につまめるほどの小さな土台にも関わらず、細かなデザインが丁寧に施され、目を見張るものがありますね。





ところで、イースターは「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」。
3月21日から4月24日迄の間で、毎年日付けが変わる移動祝祭日
です。
2007年今年のイースターは4月8日。

あなたも、イースターに向けて世界に1つだけの“ピサンキ”を作ってみませんか。






【ピサンキ教室開催のお知らせ】


伝統的な模様のピサンキを1つ作ってみませんか。
初めての方も丁寧なご指導のもと、素敵な作品作りがお楽しみ
いただけます。

   日 程  : 3月18日
   場 所  : パークサイド陶芸倶楽部(東京都新宿区)
   定 員  : 8名限定
   費 用  : 参加費 2000円+材料費 800円
   お申込  : パークサイド陶芸倶楽部(03−3341−0485)



natsumi iino ぴさんきのページ
http://www.k2.dion.ne.jp/~natsumi/index.html

若手ピサンキ作家・飯野夏実さんのサイト。
伝統的なデザインから、飯野さんのオリジナル作品まで
白い卵が華麗に変身!した色とりどりのピサンキがたくさん!
見ているだけで、心が温かくなりますよ。
BACKHOMEmail
Copyright © 2008 by CountryFan, All rights reserved.