「危ない!河の方へロ−ラちゃん走っていくわ!」カトリーヌとロ−ラの母親は必死に、ロ−ラを追い駆け、捕まえようとしました。と、その時、カトリーヌは手に持っていた茶色の篭を足もとに落としてしまい、足が絡んでうつむせに転んでしまいました。
その拍子に3人のキャンディーたちはポケットから飛び出し、地面にコロンコロンと落ちました。ローラは立ち止まり振り返り、カトリーヌを心配そうに見つめました。
「ロ−ラちゃん、とっても足が速いのね!」カトリーヌは恥ずかしそうな顔をしながら立ち上がり、服に付いた土を払いのけました。「大丈夫?怪我ありません?」ロ−ラの母親はポケットから黄色いハンカチを取り出してカトリーヌへ差し出しました。「ええ、大丈夫よ。篭に足を取られちゃうなんてカッコ悪いわね」カトリ−ヌは急いで篭を拾いました。3人のキャンディーたちはピョコピョコとロ−ラの足もとに並んで立ちました。

ローラは座り込んでキャンディーたちを一人一人見つめました。それからローラは、ポムの顔をじっと見つめ、にっこり微笑みました。するとポムもニコッと微笑みました。「ねえ、ロ−ラちゃん!私たち、お人形じゃないのよ。ほら、こうしておしゃべりしているでしょう。私たち、本当は人間なの、スイスのバーゼルからきたのよ。100年前に、魔女に魔法をかけられてキャンディーの姿にされたの。100年経っても魔法が解けないままなのよ。私たち早くスイスへ帰りたいわ。だから魔女に会って魔法を解いてもらわなきゃならないの。魔女を捜しにいく途中ロ−ラちゃんと会ったのよ。私ね、ポムっていう名前で」とポムが話していると、横から「僕がグランていうの。名前は大きいっていう字だけど、ほんとうはこわがりなんだ」とグランが口を出し言い、その横からミエルが身をのり出して言いました。
「僕、ミエル、ハチミツっていう字だけど、その名の通りハチミツ大好きなんだ。ここへくる途中、階段の滑り台でコロコロ転がって、ハチミツ入りの壷を、階段から落としてしまったんだ。早くスイスのお家へ帰って、ハチミツたっぷりのトースト食べたいよ。それからね、ポムはりんごにそっくりだろ、だからポムなんだよ」ローラはびっくりした顔をしながら目をらんらんと輝かせていました。
ポムがローラに優しく微笑みながら語りかけました。
「おしゃべりして、はじめて知る事いっぱいあるわ。おしゃべりって、宝さがしみたいでワクワクすると思わない?私たちはロ−ラちゃんの事も知りたいわ」すると、ローラが急に口をぱくぱくしはじめました。そしてとぎれとぎれのかすれた声でしゃべりはじめました。ローラの母親とカトリ−ヌは、少し離れた場所でじっとロ−ラの様子をうかがっていました。
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