「宝さがしってなぁーに?」ローラは、とぎれとぎれに小さなかすれた声で、ポムにたずねました。「心の中に、思っている事をおしゃべりする事よ。そのおしゃべりが、聞いている人をびっくりさせたりするから、宝さがしなの」と、ポムが言いました。するとローラはしくしく泣きだして、「ローラには何もない!だって毎日一人ぼっちっだし、おうちに居てもつまんないし、おやつ食べても、お人形のリリちゃん、お話してくれないから、ローラはお話しないの。
蜂蜜お家にあるからミエルにあげる!ワァーン」ローラは、かすれた声を力いっぱいふりしぼって泣きだしました。心配そうに遠くから様子をうかがっていたローラの母親は、目に涙を浮かべながらローラの元へかけ寄ろうとしました。

「もうしばらく待ってあげて!」カトリーヌが、ローラの母親の体に手を添えて、かけ寄ろうとする母親を止めました。「ローラちゃん!蜂蜜ありがとう!ローラちゃんて優しいんだね。おしゃべりしてよかった!」ミエルが言うと、グランが「ローラちゃん!どうしてここにきたの?河に何か落とし物でもしたの?」と、ローラの顔をのぞき込むように言いました。
「ママの声が聞こえたから 河にきたの。ママどこにもいなかったの。ママが『ローラここよ』って、『ローラ助けて!ローラ待ってるわ』って聞こえたの。ほんとのローラのママは、河に流れて死んじゃった」ローラはしくしく泣きながら、かすれた声で言いました「ちょっと待って!ローラちゃん、ママここにいるわ!ほら見て!ローラちゃんを捜しにきたのよ。あそこにいるのが、ローラちゃんの本当のママよ!
ローラちゃんの事が、とってもとっても大事だから、ローラちゃんを捜しにきたの。きっと、ママはローラちゃんの事ぜんぶ、もう二度と離さないとおもうわ!」ポムが小さな体で、力いっぱい大声を張り上げて言いました。すると、ローラの母親が、カトリーヌの手を振り解いて走り寄ってきてローラを力いっぱい抱きしめました。

「ごめんなさい。ママが悪かったわ。花売りの仕事に一生懸命になって、ローラに寂しい思いをさせたわ。ごめんねローラ」母親は目にいっぱい涙を浮かべてローラを両腕で包み込み、膝の上に抱きかかえました。
「ママー」ローラはやっと自分の元へ帰ってきてくれた母親の胸にすがり付き、泣きじゃくりました。その時、ローラは風鈴の音色のような、透き通った声で「ママー、ママー」と泣き叫んでいました。

次号へ続く



好きな音楽を聴きながら読む芸術童話。クリスマス、バースデープレゼントにもどうぞ。カントリーファンに贈るヨーロッパを舞台とした、かわいい伽話。幸せを呼ぶ不思議な妖精プルグリムの世界へ行って主人公マーガレットと一緒に、物語を冒険しましょう。
四六判・上製・72頁 定価1,365円(税込)
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☆内容・挿し絵に感動されて、大阪日日新聞さん、宮崎日日新聞さんに取り上げていただきました。
文芸社http://www.bungeisha.co.jp/search/detail.php?bid=21973
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