続編・3人のキャンディーたち

リクヴィールは、この近く!
キャメルの家と、魔女のお菓子屋が、すぐそこに!

「キャメルは、“コルマールへ続く道、白いキノコに注意”と、わしが書いた白い看板を見て、勘違いしたんじゃ。白いキノコを食べれば、コルマールへいけると思ったんじゃよ。かわいそうに、キャメルは一人ぼっちになって意識もぼんやりしていたんじゃろう。わしが、看板の下で倒れていたキャメルを、急いで病院へ運んだが、白いキノコの毒が強く、2年もの長い間、目を覚まさなかった!おお、わしは、なんという事をしてしまったのか、長い間悩んだよ! しかし、やっとキャメルが目を覚ましたんじゃ!そう、つい先日の事じゃ。キャメルが、りんごを持って挨拶にやってきた!おお、今思い出したぞ!キャメルが、自分の家の隣に魔女のお菓子屋ができたと確か言っておった!わしは、何気なく聞いておったが、・・・・・」

「おじいさん!そのお菓子屋は、お菓子のお城の魔女の店よ!だって、キャメルが魔女の心を改心させたんですもの。魔女はキャメルの近くに居たいのよ!」ポムがさけびました。「そうだ!僕たち、魔女が人間に生まれ変わる瞬間を、お城の2階から見ていたよ!魔女は、人間になってキャメルと、お菓子を作りたいって言ってたよ!」ミエルがさけびました。「そして、魔女は人間になり、人々は元の人間に戻っていった。でも僕たちは、その時、瞬間移動してしまって人間に戻れなくなった。という事は、魔女は人間になっているんだから、僕たち、もう人間に戻れないっていう事だよね!」グランが小さな声で言いました。「魔女は、もう魔法が使えないんだ!」「私たち、もう人間に戻れない!」「どうしよう」3人のキャンディーたちは、がっくりして全身の力を無くしてしまいました。

「おお、とにかくキャメルに会ってみるべきじゃ!何とか道が開けるかもしれんぞ!キャメルの住んでいるリクヴィールは、この近くじゃ、急ごう!」おじいさんは、急いで立ち上がり、ピーターの元へ歩いていきました。

ピーターは、大きな一本の木の太い枝にぶらさがって遊んでいました。ピーターは、おじいさんの姿を見て、嬉しそうに「おじいさん見てて!僕、さかあがり出来るようになったよ!」と言いながら両手で太い木の枝を掴み、くるんと、さかあがりして見せました。 「すごい!」キャンディーたちは、ピーターの元へ走り寄っていき、拍手をしながらピーターに声援を送りました。「ピーターがんばれ!!」「もう一回!!」

木立の間から見えるリクヴィール

「よくやった!!ピーター!いいか、又この森へ遊びにくるんだぞ!」おじいさんは、ピーターを抱きしめながら言いました。 「おじいさんの、いちごの家は、僕の家から近いんだよ。僕、近道しってるんだ。又くるよ。さかあがり出来ない子、まだ他にいるんだ!連れてきていい?」「ああ、いいよ。しかし、ちゃんと行き先を家の人に言ってからくるんだぞ」「うん、おじいさん!」ピーターは、おじいさんにしがみ付いて微笑んで「おじいさん、大好きだよ。お父さんや、お母さんより、もっともっと好きだよ」と言いながら、目に涙を浮かべました。 やがて川岸に、午後の涼しい風が吹きぬけました。

おじいさんはピーターの手を取り、別れを告げました。「ピーター、わしも久しぶりに楽しかったぞ!ピーターや、キャンディーたちに元気を貰ったよ。さあ、もうすぐ夕方じゃ、家へ送ろう。ピーターどこの町からきた?」「リクヴィールだよ!」「なんだ!キャンディーたちと同じ方向じゃないか!」おじいさんは、キャンディーたちを見つめながら言いました。「ピーター、りんご園の娘でキャメルっていう子、知ってる?」ポムが尋ねました。「うん、知ってるよ。だってキャメルお姉ちゃんは、僕の、お姉ちゃんだもの!」 「えー、そうなの!」キャンディーたちは、驚きの声をあげました。 「じゃあ、アルベルトの下に、ピーターが生まれてたっていう事?」グランがさけびました。「そうだよ、アルベルトお兄ちゃんは、10才で、僕7才」ピーターは、指で数えながら説明しました。 「なんと、偶然じゃ!行く先の家が同じとは!」おじいさんは、びっくりしてキャンディーたちを手の平にのせ、「ピーター、キャンディーたちを、お姉ちゃんに、会わせてやってくれ!そうすればキャンディーたちは幸せになれるかもしれん。頼むぞ!」「うん、いいよ。だってキャンディーさんたちは、僕に出来る秘密を教えてくれたんだ!必ず、お姉ちゃんに届けるよ!」ピーターがそう言うと、キャンディーたちは、ピーターの肩に飛び乗り、「そういえば、何となくアルベルトに似ているわ!」「キャメルにも似てるかな?」と言いながらピーターを見つめました。 「さあ、いこう!」おじいさんは、ピーターの手を取り、熊ぐるまの方へ歩いていきました。「キャメルに会えるのね!ピーター連れて行ってね!」キャンディーたちは、ピーターの肩や、頭にのって言いながら、熊ぐるまの方を見ました。すると、チュチュはグーグーいびきをかいて眠っていました。「寝る子は、育つっていうけど、ほんとにチュチュは、よく寝る子だわ!」ポムがさけびました。 「さあ、出発!リクヴィール村まで運んでおくれ!」おじいさんが、かけ声をかけました。熊ぐるまは、ゆっくりと歩きはじめました。

森の細い小道を、熊ぐるまは進んでいくと、フワン、フワンと、スキップしながら進みました。「森の若葉が、風に揺れてきれい!」ピーターと、キャンディーたちは、にっこり微笑みました。「きゃあ、ゆかい!ゆかい!」ピーターは、とても嬉しそうです。 しばらくいくと、森の木立の間からリクヴィール村が見えてきました。 「うぁーもうすぐキャメルや、魔女に会える!」キャンディーたちは、ワクワクドキドキして村の景色を眺めました。

次号へ続く

 

次号へ続く
※1 キャメルは、2作目のアルザスクローバーの、お話しの中に登場しています。
第2作目販売開始
「ほっ」と幸せな気持ちになります。

好きな音楽を聴きながら読む芸術童話。クリスマス、バースデープレゼントにもどうぞ。カントリーファンに贈るヨーロッパを舞台とした、かわいい伽話。幸せを呼ぶ不思議な妖精プルグリムの世界へ行って主人公マーガレットと一緒に、物語を冒険しましょう。


四六判・上製・72頁 定価1,365円(税込)
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☆内容・挿し絵に感動されて、大阪日日新聞さん、宮崎日日新聞さんに取り上げていただきました。


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