続編・3人のキャンディーたち

「さあ、リクヴィールまで、あともう少しじゃ!急ごう」

おじいさんは、いちごの傘に取り付けた、たずなを引っ張りました。
すると、熊ぐるまはフワッフワッと家の高さほど飛び上がり、ゆるやかにジャンプしながら村の畑へ出てきました。
「あれ見て!変な乗りものよ!」「ほんと!いちごの傘を付けた熊が飛んでるわ!」
村の人々が、こそこそ話しながら指をさしました。
「こりゃいかん、村人に見つかったぞ!」おじいさんは、困った顔をしました。「おじいさん、僕の家すぐそこだよ。僕ここで降りるよ」ピーターが、おじいさんに小さな声で言いました。「よし、あの林の中に降りよう」おじいさんが林に向けて、たずなを引くと、熊ぐるまは静かに林の中へ降りていきました。
チュチュは相変わらず、すやすや眠り続けていました。ピーターは熊ぐるまから降りて、おじいさんに「ありがとう、また、いちごのパラソルの下でね」と言うと、キャンディーたちに手をさしのべました。
キャンディーたちは、振り向いて「おじいさん元気でね」と言いながらピーターの手の平に飛び移りました。



その時、ピーターが「キャンディーさんたち消えた!」と、びっくりした声で手の平を見つめ、目をまんまるくして言いました。
「なんと!消えた?」おじいさんは熊ぐるまから降りようとして地面を見降ろしました。「おー、こんな所にオレンジ色のクローバーが!」「ほんとだ!」おじいさんとピーターは、座り込んでクローバーを見つめました。
「キャンディーたちは、スイスへ帰ったんじゃ。やっと帰れたんじゃよ。幸せを届ける天使の仕事が終わったんじゃ」「おじいさん、3つクローバーがならんでるよ!ポムさんとミエルさんとグランさんの贈り物だよ」「ああ、来年の春には村のあちこちにクローバーの花が咲いて村が幸せに包まれるじゃろう」
おじいさんとピーターは、いつまでもクローバーを眺め、キャンディーたちと過ごした幸せな一時を思い出していました。



えっ、嘘でしょ!

その頃3人のキャンディーたちは空中をさまよっていました。
「森があんなに小さく見えるわ。ここは?」「えっ嘘でしょ!まさかそんな!」「僕たち上空にいるみたい!」
3人のキャンディーたちは、またもや瞬間移動で空中に現れました。
「僕たち空を飛べたっけ?」「飛べるわけないでしょ!落ちていってるわ!きゃー」
「助けてー!」キャンディーたちは、まっさかさまに落ちていきました。
「きゃー、家、家の屋根よ!」「僕たち粉々になっちゃうんだ!」「スイスへ帰りたかったなー!」


次号へ続く
第2作目販売開始
「ほっ」と幸せな気持ちになります。

好きな音楽を聴きながら読む芸術童話。クリスマス、バースデープレゼントにもどうぞ。カントリーファンに贈るヨーロッパを舞台とした、かわいい伽話。幸せを呼ぶ不思議な妖精プルグリムの世界へ行って主人公マーガレットと一緒に、物語を冒険しましょう。


四六判・上製・72頁 定価1,365円(税込)
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☆内容・挿し絵に感動されて、大阪日日新聞さん、宮崎日日新聞さんに取り上げていただきました。


文芸社http://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/4-8355-8095-8.jsp
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