ファイヤーキングとは、米アンカーホッキング社が1942年〜76年(80年代初期)まで製造していた、耐熱ミルクガラスの食器ブランドのことです。
当時、アメリカの日常にはファイヤーキングがあふれ、どこの家庭でも普通に使われていました。現在はコレクティブルとしてアメリカはもとより、日本でも非常に人気の高いアイテムとなっています。その中でも特に人気が高いのがマグカップ。神秘的な翡翠色のジェダイシリーズから、プリントもの、キャラクターもの、アドバタイジング(企業広告)ものまで、さまざまな種類が存在します。そのなかから、今回はキャラクターマグに的をしぼってご紹介いたします。
 
 キャラクターマグが主に製造されたのは、70年代以降。”キャラ オン マグ”が大流行した時代です。多くのブランドがひしめく中、ブームの中心的な担い手はやはりファイヤーキングでした。ミッキーやスヌーピーをはじめとする世界的に人気のあるキャラクターから、日本ではあまり知られていないキャラクターまで、たくさんの顔がファイヤーキングに描かれました。
キャラクターマグの特徴として真っ先に思い浮かぶのは、そのほとんどが9オンスマグというたっぷりサイズのマグでつくられたということ。きっとプリントできる面積がたくさんとれるということで相性がよかったんでしょう・・・。
ほとんどのアイテムは販売されていたようですが、中にはプロモーション用として配られていたものも!

 
スヌーピー

1950年10月2日に「ピーナッツ」の連載が新聞に始まり、その2日後の10月4日にスヌーピーが登場。世界的な人気キャラクター、スヌーピーが誕生しました。作者のシュルツ氏は50年間、一日も休まず、毎日コミックを新聞に書き続けるという偉業を成し遂げた人物。50年間「ピーナッツ」は世界75カ国、2600紙以上の新聞に毎日掲載され、大人から子供たちまで、世代や性別を問わず愛されるキャラクターになりました。
そんな人気を受けて、さまざまなピーナッツグッズが発売されました。ファイヤーキングでも、70年代中期〜80年代初期までさまざまな種類のプリントマグ(全19種!)が発売されています。いつも白昼夢をみている犬小屋の上でだらっとしている
スヌーピーがかわいい「モーニングアレルギー」、つかれているスヌーピーにコーヒーを入れてあげるやさしいウッドストックが描かれた「コーヒーブレイク」、フレンチトーストに雪がふりちょっと不機嫌なスヌーピーがとっても愛らしい「フレンチトースト」、スヌーピーと大親友のウッドストックの仲良しっぷりがかわいい「ジョイ」と「グッドデイ」などなど。
面白いものでは、1980年のアメリカ大統領選のときにつくられた4種類のシリーズ「プレジデント」、クリスマス限定の「ノエル」。とりわけ希少価値が高くお値段的にも高騰しているのが「宿敵、レッドバロン」と犬小屋の上でひとり気を吐くスヌーピーがプリントされた「レッドバロン」。本来は赤なのですが”幻のオレンジバロン”と呼ばれる激レアマグも存在します。

 
ミッキー・マウス

ミッキーマウスは、ウォルト・ディズニーが生み出した、世界で最も有名なアニメのキャラクターです。1928年11月18日、映画「蒸気船ウィリー」で初登場して以来人気に火がつき、翌年にはアメリカ全土にミッキーブームが巻きおこります。キャラクターグッズもたくさん発売されましたが、ファイヤーキングのシリーズは、そのほとんどが、ペプシコーラのノベルティグッズとして配られたもの。「オールドミッキー」「ミッキーマウストゥデイ」「ミニー」「デイジー」「ドナルド」「スチームボート」「ファンタジア」「ミッキーマウスクラブ」には”ペプシコレクターズシリーズ”とプリントされています。相当な数が作られていたようで、人気は高くてもわりと入手しやすいシリーズです。
逆に、ペプシ以外のファイヤーキングマグ「ミッキー&ミニー」「ミッキー&ドナルド」「ジミニークリケット」は比較的入手が困難です。
 
バットマン

バットマン初登場は1939年のアメリカンコミック。舞台は犯罪都市ゴッサムシティ。若き大富豪ブルース・ウェインは、コウモリをイメージした黒い仮面と戦闘服に身を包み、秘密兵器を駆使し、犯罪者たちと戦う。そんな正体不明の英雄をマスコミは正義のバットマンとして書き立てる。そんな彼に敗れ、顔を醜く焼かれた犯罪者のジャックは、バットマンに復讐する為に悪漢ジョーカーとして蘇る・・・
日本ではストーリの中身まではあまり知られていないバットマンですが、アメリカではスーパーマンをもしのぐ人気をもっています。40年代から映像化されてきましたが、人気を決定づけたのは1966年スタートのTVシリーズ。このとき
映画版も制作され、ファイヤーキングでもブルーの「バットマン」とレッドの「ロビン」の2種が製造されました。ファイヤーキングの他にもウエストフィールドというブランドがミルクガラス製のバットマンマグを発売しています。(画像の黒プリントのもの)
 
ストロベリーショートケーキ

ストロベリーショートケーキは1980年にグリーティングカードの大手メーカー、アメリカングリーティングス社からカードのキャラクターとして売り出されました。その後、キャラクターは人気を呼び、人形や本、衣類、ファブリック等のグッズが販売されるようになりました。
そのストーリーは、やさしくてとても勇気ある赤毛の女の子、ストロベリーショートケーキが、おいしい苺と緑あふれるストロベリーランドにある、大きなイチゴでできた家に妹のアップルダンプリング、猫のカスタード、犬のパップケーキと一緒に住んでいて、素敵な仲間と楽しい毎日をすごすというもの。キャラクター数とアイテムの豊富さでコレクター熱をさそい、今もなお人気の高いキャラクターです。
ファイヤーキングでは、8種類のマグが確認されています。主人公のストロベリーショーケーキマグは大量に生産されていたらしく、比較的手に入れやすいです。その次に手に入れやすいのがラズベリータルト、ハックルベリーパイ、アップルダンプリン。ただ、ジャイアントストロベリー、アプリコット、オレンジブロッサム、パップケーキの4種は、とても生産数が少なく非常に入手が困難になっています。
 

最後に、家で楽しむ時のとっておきメモ

ファイヤーキングのキャラクターマグの魅力を十分に味わっていただけましたか? もし、お気に入りが見つかり、手に入れることとなりましたら、せっかくなので鑑賞用としてだけではなく実際に使用されることををオススメします。ただ、製造から数十年を経たアンティーク品ということもあり、いくつかの使用上の注意点があります。
まず耐熱ガラス製品ですので比較的丈夫なのですが、落としたりぶつけたり強い衝撃を与えると、欠けたり割れてしまったりすることもあるということです。また、耐熱ガラスとはいえあくまでもガラスです。冷たい状態を急に熱く、また熱い状態を急に冷たくといった急激な温度変化に弱いので、使用時に多少の注意は必要です。特に冬場、マグがキンキンに冷えているときは、水道の水などで常温にもどしてから熱いお湯を注ぐようにしたほうがよいでしょう。電子レンジ・オーブンの使用はOKですが、一部使えないものもありますので、購入時にできれば店員さんに聞いておいたほうがよいです。
プリントマグに関しては、洗浄時にも注意が必用です。プリントの部分を洗うときは、なるべくスポンジも使わず、指で洗ってあげたほうがよいでしょう。摩擦があればあるだけツヤが無くなったり、剥げたりすることもあるからです。
細かい注意点を挙げましたが、そんなに神経質になる必要はありません。普通に使っている分にはほとんど劣化はしないと思って大丈夫です。もう数十年も生き抜いてきたタフな子たちですもの。
 

「ディーラーシップ」
1950年〜1970年代を中心としたアメリカのグッドデザインな雑貨を取り扱うお店。メインアイテムのファイヤーキングは、マグだけで在庫500個以上。定番ものからレアものまで、最高のコンディションの商品を多数揃え、眺めているだけでも楽しめます。オンラインショップのほかに東京・高円寺に実店舗もあり。是非遊びに行ってみてくださいね。 
http://www.dealer-ship.com
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